北海道の土地で、フランスワインの｢精神｣、｢魂｣、フランスワインへの｢愛する心｣を表現。質感を追求し、豊かな香りと柔らかな味わいの体感性を大切にしています。

・製造方法
収穫後、梗は全て取り除いて、45日間のマセラシオンで仕込み、プレス後、フリーランとプレスワインを合わせてフレンチオーク（アリエ産の樽･新樽率50％）、樽内MLF、熟成期間中1回の澱引き、瓶詰め直前に2回目の澱引きを実施し、合計12ヶ月の熟成を経て生まれました。清澄あり、フィルター処理なしにて瓶詰しています。少量の澱が確認できる場合がありますが、品質には影響はございません。

・味わいの特徴
深みのある紫色を含んだパープルレッド。照り、輝き健全、脚に粘性を有します。アロマの濃度があり、開いていて、香り高く、繊細。甘酸っぱさを感じる､よく熟した赤系ベリー（いちご、クランベリー）に、ブルーベリー、カシス､ブラックベリーの黒系のさまざまな果実香が主体となって調和、雨が去った後の広葉樹林の落ち葉、ナツメグやバニラ､シナモンの甘いスパイスに黒こしょうが混じります。スワリングすると、すみれの花、ブラックチョコレート、モカ、コーヒーの焙煎香が感じられ、なめし皮、西洋杉や青いハーブに、ヨード、松茸の様な出汁のニュアンスが登ってきます。香りに複雑さがあり、グラスの高い位置で感じられる芳香成分があって、素晴らしいハーモニーを表現しています。口当たりのアタックはスムーズで、なめらか。しっとりとした柔らかなタッチに熟した果実の甘さを感じ、溶け込んだタンニンが繊細。この非常にきめの細かいタンニンは、平川ワイナリーがとことん追求しているものです。アルコール感は中程度、旨みに寄ったバランス。心地よい口当たりが広がります。フィニッシュには優しい酸味、微かな苦みがあり、果実と樽の調和のバランスをずっと感じていたいと思わせる余韻が続きます。風味、旨味が高く、全ての要素が球体のようにまとまっています。